忘備録 被災地の建設業の悩み

今週、岩手県建設業協会大船渡支部の支部長とディスカッションをして色々考えさせられたので忘備録

 

現在、復興需要によって深刻な人手不足。技術者が足りていない。

でもこの需要はあと3年から5年のバブル。

ここで正規雇用しても一人前になるときには需要は一気に落ち込んで経営を圧迫する

3500万円以上の工事をやる場合には1級施工管理者が義務付けられている。自分たちの所には2級はいるが、中々沿岸部で1級を取得するには内陸まで通う本人の強い意識が無いと難しい。業界としては何とか2級でも経験年数が10年以上ならOKとかにしてほしいと県や国交省に働きかけているが中々実現できない。結果工事を受注できず復興の遅れにもつながっている。

建設や土木は「経験工学」だ。どれだけの現場を経験したかで能力が大きく違い、どんなに資格をもっていても経験がなければ役に立たない。

 

積極的な人の確保・受注活動に踏み込めない現実的な話だと思った。

 

聞いていて市場の目線が岩手県内にまだあるというのが一つのポイントではないかと感じた。

おっしゃる通り建設や土木は「経験工学」だと自分も思う。

この被災地で現在災害復旧、復興の経験を積んだ技術者ばかりが溢れている。

先日の広島の土砂災害を見ても気候が変わった日本の災害土木・建設は今後高い需要を生むことが想定される。

であるならば、現在検討を進めているスマートキャリアカレッジの仕組みを確立させて何とかこの三陸の経験技術者達に1級施工管理者の有資格者に育て、国内外の災害発生の際に派遣するビジネススキームまで確立させたい。

それは気仙の建設・土木にとって貴重なビジネス戦略ではないかと思っている。